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空想科学世界

猫・特撮・感想・料理。長年ヲタクと腐女子を患っています。
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*2010.09.21 (Tue)... 悪人
映画の感想です。

激しくネタばれてるんで一応たたみます。

 

★悪人★

~あらすじ~
親に捨てられ、祖母に育てられた祐一は、自分の感情を言葉にするのが苦手。趣味は車。
親元を離れて、保険外交員として働いている佳乃は、実は頭も下半身もユルい女。
実家がお金持ちで、典型的なボンクラのドラ息子。基本「助けてママー!」な増尾。
同じ事の繰り返しの毎日に飽きていたけど、現状をどう変えていいか分からない販売員・光代。

祐一と佳乃は援助交際みたいな関係。でも佳乃は増尾との玉の輿を狙ってちょっかいかけてる。増尾はそんな佳乃がウザくてたまらない。
増尾にふられた現場を祐一に見られた佳乃は逆上して「あんたにレイプされたって言いふらしてやる」と宣言。これにカッとなって佳乃を殺してしまう。
そんな時、光代は祐一に出会い系サイトを通じてメールする。誰かにすがりたかった祐一は光代と会う。「本気で誰かと出会いたかった」とお互いの寂しさを認めた二人。
自首しようとした祐一を引きとめた光代は、そのまま二人で逃亡してしまう。


どこまであらすじ書いていいのか分かんなくて、結局物語の発端と序盤の動きまで。
ここから先が、人間の愛憎劇として非常に秀逸です。

ストーリーの構成として、登場人物の視点がコロコロ変わるのは、見ている人に大変不親切な作りであるというのが普通なんですけど、この映画に関しては視点が変わった方が分かりやすかったと言う稀有な例になるのではないかと。

黒澤明の「羅生門」みたいな感じ?
羅生門は、「誰が真実を話しているか?」だけど、悪人は「結局誰が悪いの?」と言う話。
ただ、殺された女の子は完全なる自業自得だけどね。

ただ観終わって思ったのは、人間はもっと心がウェットな方がいいんだなと言うこと。

個人的に、ラストの祐一の豹変は、祐一なりの光代への最大の愛情表現。
どう足掻いたって自分には人殺しと言うレッテルが付きまとうのは必定。そんな自分に心を寄せて、一緒に逃げようって唆したのが光代の方だなんて知れたら光代のその後の人生が駄目になる。

人を殺した男が、出会い系でまた女を引っ掛けて騙して連れ回していたと世間に思わせておくのが一番だと考えたんじゃないかと、アタシは解釈しました。
これは、佳乃のお父さんのセリフ「その人が幸せになっているところを想像するだけで自分も嬉しくなるような相手」にかかってくる、いいシーンだとアタシは思ってます。

光代もそれが分かってるから献花をせず、「世間で言われてる通り、彼は悪人なんですよね?」なんて自分に言い聞かせているんだと思います。
家族に言われたことも含めてね。


アタシはこの後、裁判で光代がどんな証言をするのかが気になりました。


あと、祐一のお婆ちゃん切なかったー。
ラスト、柵に巻かれてたマフラーに、お婆ちゃんの言いたいこと全部詰まってたかなあ。

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