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空想科学世界

猫・特撮・感想・料理。長年ヲタクと腐女子を患っています。
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*2010.02.02 (Tue)... 桜の下の欲情
★桜の下の欲情★


2009年10月発売文庫 桜の下の欲情 秀 香穂里

~あらすじ~
「泣いたからって許すと思うか?――俺を最低の男だと罵ればいい」

豪胆かつ繊細な筆致で、百年に一人の天才日本画家──。
美術は専門外なのに画壇の寵児・九重鎮之のイラスト連載を担当することになった編集者の本郷
けれど九重は、初対面から傲岸不遜で威圧的。
知識不足を糾弾するように「おまえの取り得は身体ぐらいだ」と迫ってきた!!
原稿のためにはこの屈辱に耐えなければならない──。
以来、自宅に通っては執筆の合間に抱かれる日々が始まって!?
(楽天より転載)

秀香穂里まつり第7弾!


一言で言うなら、トラウマ持ち×オトコマエ

攻めの九重は、画壇にデビューした時に描いた、墨絵の桜の大作シリーズが有名な画家。
彼の伯父が亡くなった頃から桜を描かなくなっていた。

けれど、本郷は偶然彼の部屋で見たやわらかい野の花のスケッチに心を鷲掴みにされ、これをイラストコーナーの主軸の絵にしたいと申し出ると、何故だと突っ込まれ、答えに窮する内にあれよあれよとキスをされたり下を触られてしまう…。

そのうち本郷は九重を好きになって、彼が桜を描かなくなった理由を知りたがり、九重を怒鳴りつけてでも誤解を解こうと奔走。

そんな一生懸命な本郷を見て、九重はずいぶん心を動かされて、これから自分の描く絵は本郷が見てくれないと意味が無い~と思うようになって、二人でラブになってよかったねーって感じの話。

九重は芸術家なんで、豪胆で破天荒なくせに芯になる部分は風が吹くだけで揺れたり震えたり壊れそうになるほど繊細。
その繊細な部分にずかずか入り込んできて、「あんたの芯は、ちょっとやそっとじゃ壊れない!」と見せ付けた本郷にあっという間に心を捧げた感じがします。

アタシはどっちかというと、九重の心情の方に感情移入してしまったなあ。
多分対人関係は、表には出さないけど基本的にはオールオアナッシングなんだと思う。
そこはすごい良く分かる。

本郷は思考回路にちょっと乙女入ってるけど、導き出す結論が全てオトコマエなので、そのギャップに驚くキャラだった。

結構さらっと読める、オーソドックスなBLでした。


恒例妄想キャスティング!
九重は森川さんがいい!そうじゃないなら井上さん。あぁ、大川さんでもいい。とにかく渋くて深みのあるベテランさんがいい。
ベテランさんの声に潜む、ゆらゆら揺れる不安を抱えた子供みたいな部分をチラッと見せてほしい。
本郷は、高い声の人よりは、中低音の方のがいいなあ。鳥海さんとか、平川さんとか、遊佐さんとか。
若手よりは、中堅どころの方が演じられたらいいと思います。



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