*2008.06.29 (Sun)... ボクシングキャット

えー、ご心配おかけしました。
父方の祖母が散華しました。

私と血の繋がった女親はこれでこの世に誰一人生きていない事となってしまいました。
この血と肉を大事に生きて、いつかちゃんと死のうと思いました。

26日朝に父から電話が来て、病院行ったら目やにで開いてなかった右目が開いてて、ふと「よかったねぇ」とか言ってしまいました。
身内の死に接するのは何度もあった事なんですけど（なんせ祖父母８人だもんよ）、これほど穏やかで、心から「お疲れ様」って思ったことも無いです。

多分身内全員そうだったんじゃないかな。
「これで楽になれるね」って、ホント思った。

・・・祖母と言う人は、結核で片肺ダメになって、残った肺も３分の１しかなくて、子宮ガンだの骨折だのと、人生の４分の３を病気して寝たり起きたり入退院を繰り返した人で、「今夜が峠です」と言われる事など１０回じゃ下らないくらいあった人なんです。

それが米寿を迎えるまで長生き出来た。
６月２６日、この世を引退。めでたくあの世デビュー。
きっときっと、病気も何もなくなって、楽な気持ちで往けたことでしょう。

祖母の骨壷抱いた時、２年前の秋に、二人でお話した２時間程度のひと時を思い出しました。
私の耳にまざまざと祖母の声がよみがえって、震えたなあ。
４歳と５歳の姪っ子甥っ子が「お姉ちゃんそれなあに？」「持ってみたい」と言うので、二人に抱えさせてみた。

そしてちょっと後悔した。その光景が、アタシには強烈に過ぎた。

たまらなかった。

酷い光景だったなあ（笑）

肉親の骨壷など、何度抱いても慣れるものじゃないね。
慣れる方がおかしいんだけど。

晴れて晴れて、暑いくらいだったのに、翌日からは雨が降って止まなかった。
切ないけれど、いつか来ること。

順番通り。

ああ、おばあちゃん！そっちはどうですか？
アタシもいつか行くから、その時は又そうめん食べようね。

ん～、夏が来るなあ。

---

そうそう、２０年ぶりくらいにイトコの兄ちゃんに会った。
「覚えてる？」って聞かれて、「アタシがファミコン下手すぎてバカにされたことは覚えてる」って言ったら笑った。

元気そうでよかった。

つか、彼の口から母の名を聞いた時、すごい微妙な気持ちがした。

「Mおばちゃん」

アタシにとってはその名は母のものだけど、彼にとっては叔母の名なんだよね。
そんな当然の事がすごく不思議な事のように思えた。
主観が客観に切り替わる瞬間だったんだな。

こんな事でもないと、一族郎党雁首揃えることなんかないもんなあ。

そういえば、葬式当日の朝、誰も居ないのに鈴がちりんと鳴ったんだよ。
誰も信じないだろうから誰にも言ってないけど、多分お婆ちゃんだぜ、アレ。