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空想科学世界

猫・特撮・感想・料理。長年ヲタクと腐女子を患っています。
*2025.02.12 (Wed)... [PR]
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*2009.04.03 (Fri)... 個人教授
★個人教授★


個人教授 秀香穂里 著


秀香穂里まつり第3弾!

~あらすじ~

高校時代の俊一は、同級生の祐介にいじめられ、身体をもてあそばれていた。そしてその現場を祐介の弟・育美に見られていた。
7年後、有名塾講師になった俊一に、祐介から「育美の家庭教師をやれ」と頼まれる。再会した育美は「アンタ、兄貴とセックスしてたよね」と言って俊一を抱く。
実は子供の頃から俊一が好きだったという育美。快楽に流されるように逢瀬を重ねるが、ついに祐介にばれてしまい、俊一は塾を解雇される。それを知った育美は、「これからは俺が俊一さんを守る」と宣言し、ふたりきりで生きていく決意を固める。
しかし、俊一にはもう一つの決意があった・・・。


どう感想書いたらいいんだろう?
これはもう、完全にネタバレして感想書くしかないかもです。
というわけで、以下、ネタバレ含みます。





こわい!

この作品怖いです!
えーと、主な登場人物は3人で、いわゆる兄弟どんぶりな話です。

1回だけ、テストで1位を取った俊一に対し、体面が大事で、自分以外は全員「下」に見ている冷酷な皇帝のような性格の祐介が、いじめの果てに強姦するところから話は始まります。
写真撮られて逆らえなくて、何度か祐介にやられている内に、祐介の弟の育美に懐かれ、おまけに情事を覗き見されて・・・というひどい青春時代を送った俊一。

発端は全てココ。

この時点から3人の持つ感情と人生のベクトルが面白い。

育美は実は、その頃から俊一のことが好きで、俊一に会いたいからわざと成績落として、塾も家庭教師もみんな嫌がって、痺れを切らした祐介が「俊一なら知らない人じゃないからいいだろう」と思うように仕向けて、念願かなって再会できて。
昔から好きな人だから、手放したくなくて、「勉強するから抱かせて」という交換条件出すんです。で、まあ、その後は育美が俊一に終始がっついて、ほぼ全編に渡ってエッチしてるわけなんですが。

でもこれ、後から考えたら子供の浅知恵でね。

育美視点で言えば、子供の頃から欲しくて欲しくてたまらなかった人を、ようやく自分のものに出来た喜びと引き換えに、家族から見捨てられる(育美の方から見捨てたと言った方が適切かな)という、等価交換的なお話で、最後は「めでたしめでたし」で締めくくれるんです。

だけど、俊一はそうじゃありません。
本当に怖いのはココから。

本当に完全にネタバレなので反転。

祐介と育美の兄弟の行動、自分を取り巻く環境、全てが「計画通り」(夜神的な)

自分の兄とセックスしていた男を気持ち悪がることなく、「宿題教えて」等と懐いてこられて異常なまでの執着心が生まれ、将来絶対育美を完全に自分のものにするための計画を開始。

まず、育美の帰宅時間を見計らって祐介をそそのかしてセックスして、育美に覗かせて強烈な印象を与える。

その後は、祐介との縁を切らない。どんなに苦痛でも絶対縁を切らない。
話の途中でさりげなく弟の話題を振って、弟のことで困った事があった時に自分を思い出すように刷り込む。

就職ですら、教師は転勤させられると困るし、1クラス30人近くの生徒を抱えるキャパが自分に無いから除外。結果として塾講師を選ぶが、この塾もヘタな町の小さい塾だと祐介が自分をますます軽んずるし、有名進学校の生徒を抱えるような塾に就職すれば自分を育美にあてがいやすいと考えて就職先も決める。

首尾よく育美に再会できたものの、育美が自分のことを覚えていなかったらという不安もあったが、育美はいい感じに自分に執着してくれてたのでそこはクリア。
育美の気持ちを測るように、最初は抵抗してみせたりする。

育美の気持ちが本物と知るや、祐介に自分と育美の仲がばれるように香水を使って疑惑を持たせ、祐介のプライドを踏みつけるような暴言を吐く。
そのケンカの場所に育美が居合わせるようにさまざまな根回しさえしておいて。

祐介からの報復で解雇されることも計画の内。
育美の自分に対する愛は本物だが、それを恒久的な「絶対」にする為に必要な「罪悪感」を植えつけるために必要な、実の兄による解雇。

怖い!!!
怖いよ俊一!!!


あぁ、でもホントに面白かった。
息のつまる、スリリングなBL・・・。
機会があったら是非! お勧めです。



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*2009.03.27 (Fri)... 純真にもほどがある!
★純真にもほどがある!★


純真にもほどがある! / 崎谷はるひ
*左がノベルス。右が文庫落ち。今回私が読んだのはノベルスの方。文庫の方には書下ろしがあるようです。

~あらすじ~
「燃えるような恋がしてみたい!」と言ってはふられ続ける茅野は、泥酔した翌朝目覚めると隣に20年来の親友であり共同経営者の瀬戸がいた。
「なんでおまえと!?」と混乱するあまり無かったことにしようとしたが、どうしても瀬戸が頭から離れない。よくよく見れば、瀬戸の容姿は自分の好みのストライクゾーン。
身体先行で友情から愛情へのシフトする関係に戸惑う二人は・・・!?

えーと、さして萌えませんでした。

・・・・・・・・・・・。

あのねー、これねー、以前感想書いたけど「ハピネス」と「くちびるから愛をきざもう」って作品と同じ印象受けたのよ。本文半分以上に渡って萌えない。
理由は分かってるんだ。あの頃のはるひんと、萌えカプが逆だから。

彼女51でアタシ15だから!!!だから萌えないの!!!

2000年~2004年頃までのはるひん作品の大半は萌えないの。
小説としては面白いのよ。すっごく面白いの。でも萌えない。だって基本が51だから。

どこがどう51かってうまく説明できないんだけど、読めば読むほど萌えなくて「何でこんなに萌えないんだろう?」と不思議に思ってふとキャラ分析すると、そこはかとなく一条さんと五代くんの断片が見えるのよね。
で、「萌えないのも当然だ」って納得するわけです。

えーと、個人的には、瀬戸にイラッとしました。茅野にこまされてあんあん言ってればいいよもう好きにしたらいい。茅野もがんばれー。

・・・そんな感じ。

基本自由人×お堅いエリート がツボなら2000年前半のはるひん作品と、仮面ライダー/ク/ウ/ガを見たらいいじゃない。
アタシの目には暴走似非エリート×ワンコなやんちゃ受けに見えるんだけどね、クウガは。


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*2009.03.19 (Thu)... タイトロープ
★タイトロープ★

夏目イサク 著

~あらすじ~
「おれは、お前が何者でも一緒におるぞ」
互いを大事に思えばこそ、二人の選んだ未来とは?


直樹と龍之介は幼なじみ。
龍之介が極道一家の跡取りだったり直樹に惚れていたりしつつもそれが当たり前の毎日を過ごしていた。
だが高校卒業間際、龍之介が突然組を継がないと言い出し周囲は大騒ぎ。
その理由というのが……?
大人気リーマンシリーズ番外篇「どうしようもないけれどリターンズ」も収録した、幼なじみ仁侠ラブ。
(楽天より転載)

どうしようもないけれども面白かったですが、これも面白かった。
つか、龍がバカすぎて萌える。
直のツンデレでドSな受っぷりもツボ。

つか、中1で目覚めて直にいきなりチューしてびびらせて「しね」って言われてマジで死のうとしたりとかアホ過ぎる。
直の言う事だけは聞くし、ケンカも直には絶対勝てない。無意識に直に「しね」って言わせるくらいビビらした事がトラウマになってるらしいとこがバカでかわゆい。
でも、直にほんのチョコッとでも傷がついたりしたら見境無くなるほど慌てるし、危害加えようもんならマジで殺しそうになるし。

直はやっぱり龍の側にいないといけないよ・・・。いろんな意味で(遠い目)

んで、これはアタシの勝手な偏見なんですが、どうしてもこの人の描く受が、海賊船でコックやってる女好きにしか見えないんだよなぁ(苦笑)
まあ、好きだけどね、アタシも彼(笑)
何かこう、淡々としたお話描く人だなあって印象。

「どうしようもないけれどリターンズ」にはなぜか笑ってしまった。
アホだな、あの二人。そして父はすごい人だな。愛だ、愛。

恒例妄想キャスティング。
龍は、極道の人だけどアホ。んで、年齢も18歳と若いので、若手の声低い人がいいかも。
・・・前野智昭君しか思い浮かばねえ・・・。感情の振り幅が大きいキャラなので、多少の経験不足演技力不足も何とかなるだろうと思います(アタシってば何てえらそうー!)

直は、ツンデレでドSで龍とタメなんだけど、結構思慮深くて色々考えてる子なので繊細な演技が求められるかなぁ・・・。ベテランさんで、でも声の若い人がいいな。性格がキッパリしてるから乙女化しない声質の固い人がいいかも。ってーと、近藤隆さんかなあ。意表をついて野島健児さん辺りはどうでしょうか。

舞台が大阪なので、出てくるキャラ全員関西弁なんですが、そこは方言指導で何とかしていただくとして。
まぁ、そこはBL関西・BLヤクザって事で全て納得!

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*2009.03.16 (Mon)... 3シェイク
★3シェイク★

秀香穂里 著


秀香穂里まつり第2弾!


~あらすじ~
2年前にモデルを引退し、現在数々のタレントを抱える敏腕マネージャー・岡崎は、ある日事務所の問題児・幸の担当になる。
天性の存在感と野性味、演技の才能もある幸村をどうしても映画に主演させたい岡崎は、気鋭の監督・佐野に引き会わせるが、その場で「岡崎君が僕の欲を満たしてくれるならいいよ」と、性的な意味をたっぷり含ませて誘ってきた。
それを聞いた幸村は激怒。帰りのエレベーターで激しくキスをしながら、「あんたを俺だけのものにしたいって思ってたんだ」と告白。実は幸村は岡崎に一目ぼれしていたのだ。
檻から放たれたばかりの獣のようでいて、実は寂しがり屋の幸村と、大人の手練手管で身も心もどろどろに溶かしてくる佐野。
まるで違う魅力を持つ二人に翻弄される岡崎が選ぶのは・・・!?

えーと、3人とも気が狂ってます(笑)

最初から最後まで、 徹 頭 徹 尾 3 P です。
カップル+当て馬ではなく、もう、最初から3人です。
3人だからエロ描写も濃いんですが、エロだけじゃないです。3人の精神世界がなんとも淫靡。

岡崎は「どっちか選べ」と言われて結局選べないんですが、決してずるいわけではなく。
快感に負けて「みんなちがって、みんないい」じゃないんです。(金子みすゞに謝れ!)

3人でないとバランスが悪くて、幸村と岡崎の二人きりでエッチしても、どうしようもなく物足りない。
それは岡崎だけじゃなく幸村も佐野も感じていることで、3人で快楽に溺れていく様はもうどうしようもない。
本人達もそうですが、読んでるこっちまでもがぐずぐずにされていく感じがします。

岡崎は根本的に理系の完全主義っぽい性格で、マネージャーとして、自分の担当のタレントが売れるように商品として管理して、映画監督すらも上手に転がして、「自分の仕事は完璧だな」って思っていたい人間なんです。

それが、商品として管理したい相手から求められ、上手に転がしたかった監督にも翻弄され、自分の根底が揺らぐ事態になって、そこで「どっちも選ばない」という選択をすることでどうにか揺らいだ根底を固めた感はあります。色々言葉を自分に対して連ねて、どうにかして優位に立っていたいという、SなふりしたMっぽさというか。

完璧なものほど壊れてしまえばいいのにという読み手のS心さえも上手にかわして行く、生々しいキャラクターだと思いました。

もしも購入されるなら、ネット通販をお勧めします。
表紙、裏表紙、口絵、挿絵の肌色率ハンパないんで。マジで。

えーと、これはドラマCD化が決定しているようです。
岡崎=武内健さん
幸村=鈴木達央さん
佐野=高橋広樹さん
・・・とりあえず、武内さん酸欠にならないようがんばってください。個人的にはたっつんの幸村とか超聞きたいです(笑)絶対ハマってると思う。

特撮の感想はまた明日。

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*2009.03.13 (Fri)... 堕ちゆく者の記録
★堕ちゆく者の記録★

堕ちゆく者の記録 秀香穂里 著

えー、秀香穂里まつり第1弾!
旧題は、私が愛した孤独 だそうです。

~あらすじ~

大手アパレルメーカーでデザイナーをしている英司は、尊敬する社長・石田のもと、新ブランドの立ち上げに成功し、1ヶ月の休暇を貰った。しかし休暇初日に目覚めると、何故か部屋の中に檻があって、自分はその中。
なんと石田が自分を監禁しているのだ。「今日から君をAと呼ぶ。私はKだ。このノートと鉛筆で一ヶ月間、毎日日記を書きなさい」
そう言われ、食欲、性欲、排泄、ありとあらゆる生理現象を管理される日々が始まった。
石田の目的も分からないまま、英司はかたくなに理性を保とうとするが・・・。

濃い。

すっげぇ、濃い。

まずしょっぱなから名前の剥奪ですよ。ヒイ!

英司は、尊敬していた社長に何故こんな事をされるのか分からず最初は憤って叫んだり、檻から出ようと努力するんですが、そのうち無駄な体力を使うまいと大人しくする様になる。
そうなると今度は、石田からの放置プレイという孤独に耐えられず、石田にすがりつくようになる。
やることもなく、小さな窓から小さな空だけを見て、繰り返しモーツァルトのK.466を聞いているだけの毎日。気が狂いそうになり、ノートに日記ではなくデザイン画を起こすようになる。
そのデザインはどれもこれも石田をイメージした洋服で、これまでの大量生産重視のデザインとは真逆の路線。

最初こそ抵抗を試みるけれど、そうすると生命維持に関わる仕打ちがくるから従順になるが、心までは明け渡さない!と意地になっているわけですよ。

そこがたまらない石田社長。それに気づかない英司。


石田社長自身も、捨て子だったという過去があり、人間の心と言うか、情動というものに何一つ揺さぶられないし、ハナから信じてもいない。
以前から英司の意志の強さを見ていた石田は、英司を徹底的に管理してひどい目にあわせても尚、絶対最後の最後まで折れないないだろうと見込んでの監禁。
英司が自我を手放さなければ自分もマトモでいられると思っている。

BLテンプレなら最初からそこに「愛」があるんだけど、この話は単純な愛じゃない。もう、生きることを奪い合うような昏い愛というか・・・。
エロシーンはもう、胸焼けするほどエロいんですが、どっちかというと精神的なエロスの方がよっぽど隠微と言いますか・・・。

英司の選んだ結末は、ある意味で究極。

愛はまやかし。結局人間は自分が一番可愛い。

ひねくれた見方をすると、そう取れる。脳の煮える小説。

恒例妄想キャスティング!
英司は、硬質で意思が強いが普通の人間の情も持ってるんだよなぁ・・・。
あと、嗜虐心をあおる絶叫を持ってないとだめだよなぁ。羽多野渉くんか、平川大輔さんか、近藤隆さん?この辺の硬質な中低音がいいかなぁ・・・。
石田は黒田さんか安元さん。あ、帝王でもはまるかも。

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